木曜日, 10月 16, 2008

ITPro Expo-分散型PC環境は中央集権に回帰してアウトソーシング化?


昨日、東京ビッグサイトで行われているITPro Expo 2008 Autumnに行って来ました。

大きなテーマは「クラウド(Cloud)・コンピューティング」「クリーン(Clean)IT」「仮想化(Virtualization)技術」となっていた様でした。
1970年代の汎用コンピュータによる企業情報管理から、1980年代のPC性能の格段的進歩によって発展した分散型情報管理方式が、増大する一方のIT経費・セキュリティ問題等を解決すべく、ネット環境の発達と共に変わろうとしている様でした。

特に、クラウド・コンピューティングの市場はいま急速に拡大しようとしていると言うことでした。

第1にセキュアな通信環境整備で強化されたネットワークの上で、サーバーなどのハードウエアをユーティリティとして活用する企業も増加。
 ITの保有ではなく利用。自社開発の場合はシステムが稼働するまでに相当の時間と大きな初期コストが発生し、固定資産になるが、クラウド・コンピューティングであれば外部サービスを組み合わせて使え、初期投資を抑えつつ迅速に導入することが出来る。
第2にSAPやオラクル、マイクロソフトといった大手ITプロバイダーも取り組み強化を表明していて、選択肢が豊富。
 クラウドから調達したソフトウエアやサービスを社内の既存システムと連携させて企業システムを構築することも出来、多様な組み合わせが可能になる。ユーザーに対してより多様なサービスを提供することができるようになる。
第3にユーザーのニーズで、コスト削減とスピードアップ要求に対応。
 オフィスツールやコラボレーション環境などの領域では、容易にクラウド・コンピューティングを導入出来る。最も難易度が高いのは,企業固有の業務が大きな割合を占めているCRMやSCM,ERPなどの領域だ。
又、ユーザー数が一定以上になると外部サービスを利用するよりも、自社保有の方がコスト面で有利になることもある。従って,将来のシステム拡張も考慮しながら「SaaS(Software as a Service) が有利か、自社保有が有利か」と言う分岐点を見極める必要がある。
以上の点に注意しながら、導入が容易な領域からクラウド・コンピューティングを利用することが望ましい。


ICTも企業サイドの変革は風雲急を告げている様ですが、個人・家庭のネット環境への波及は、その様子待ちと言った処では無いかと思いつつ帰宅しました。