五木寛之著 「百歳人生を生きるヒント」 日経新書
著者は、ローマの哲学者セネカの言葉を90代の人達に贈るとしているが、日本の僧釋月性が漢詩で読んだ「人間到る処青山あり」として、良く知られる言葉でもあります。
著者は現在85才で、人生百才時代を迎えるにあたり、過去への懐古と将来の展望を込めて50才代から90才代までの生活のあるべき姿を提示するのです。
70才代への提言として、著者は「腹八分」と言うことを以前から薦めます。
伸び盛りの十代までは、腹十分でしっかり育つ
二十代に入れば、腹九分で良い
三十代は、腹八分で基準
四十代になると、少し控えて腹七分
五十代では、腹六分、以下十才増える毎に一分ずつ減らし
六十代で、腹五分
七十代に達すると、腹四分
八十代で、腹三分、一日あたり一食半
九十代で腹二分
百才代で、腹一分と言うのは酷でしょうか?
80才代では、現在頻発し問題とされる孤独死を社会の歪みとして悲観的に考えるのではなく、本来、人間とはそう言うものではないかと言うことを振り返ってみる必要がありますとし、資金的な経済不安に対しては、若い時から貯蓄しなさいと勧めるのですが、85才の自分のザル感覚を反省していると自戒します。
そして、90才代には「君は至る所で死を待ち受けよ」とし、思い悩むのを止めて、先ず今日一日を生き抜く覚悟をしなさいと提言するのです。
平易な文章で、200ページ足らずの新書版ですので、読み応えはありませんが、生きて行くヒントにはなりそうな気がします。
日曜日, 1月 28, 2018
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