水曜日, 5月 28, 2014
初めて覚えた漢詩-絶句「江南の春」杜牧
昨日、NHKプレミアムアーカイブス HV特集「天才画家の肖像 雪舟 画聖と呼ばれた男」を見ていました。
日本美術史の中で唯一“画聖”と讃えられる水墨画の巨人、雪舟。16mに及ぶ究極の絵巻物『山水長巻』、リアルな実景図『天橋立図』など国宝に指定されている代表作5点を選び、模写再現に挑んだり、真贋鑑定をしたり、絵の中を旅する画中紀行を試みたりして、読み解いていく。
山水長巻の中に旅人が擬人的に入って、山水風景を楽しみつつ、中国の詩人「李白」などに出会い、漢詩を吟じていく設定は、なかなか感心させられるものがありました。
そんな中、ふと吟じられた「江南の春」、杜牧の「江南絶句」は高校1年生の漢文授業で出て来て初めて覚えた漢詩だったので、良く記憶していたのです。
千里鶯啼緑映紅 千里鶯啼いて緑紅に映ず
水村山郭酒旗風 水村山郭酒旗の風
南朝四百八十寺 南朝四百八十寺
多少楼台煙雨中 多少の楼台煙雨の中
現代語訳
そこらじゅうで鶯が啼き木々の緑が花の紅色と映しあっている。
水際の村でも山沿いの村でも酒屋ののぼりがたなびいている。
古都金稜には南朝以来のたくさんの寺々が立ち並び、
その楼台が春雨の中に煙っている。
近頃は、頭脳の記憶回路が支障を来たしつつあり、なかなか覚えることが出来なくなりましたが、57年前に記憶した漢詩はすらすらと出て来るのです。
アルツハイマーの初期現象なのかも知れません!
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