近赤外線で観測した銀河系の中心部。見えない超巨大ブラックホールがあり、周囲の星の動きを長期観測した結果、質量は太陽の約400万倍と分かった。ブラックホールの解明が進むと期待される。
これだけでは良く分かりませんので、インターネット英文版を覗いてみますと、次の様に記載されていました。
The 16-year study involved tracking the movement of 28 stars at the center of the Milky Way using telescopes at the European Southern Observatory in Chile.
Using the data collected, astronomers were able to calculate important properties about the black hole -- called Sagittarius A* -- such as its size and mass.
欧州南天天文台チリ観測所に於いて、16年に亘って銀河系中心部にある28恒星の動きを追跡研究して来た。蓄積されたデータを解析し、「サジタリアスA」と呼ばれるブラックホールの大きさ・質量等の重要な特性を計算出来ることとなった。
Professor Reinhard Genzel, who led the study at the Bavaria-based Max-Planck Institute for Extraterrestrial Physics, said the data collected proved the existence of the black hole "beyond any reasonable doubt."
ドイツのマックス・プランク研究所での地球外物理学を主導する、ラインハルト・ゲンツェル教授は「集められたデータは、如何なる疑念も無く、ブラックホールの存在を証明した」と述べた。
"Undoubtedly the most spectacular aspect of our long term study is that it has delivered what is now considered to be the best empirical evidence that super-massive black holes do really exist," said Genzel. The black hole had a central mass concentration of four million solar masses, he added.
ゲンツェル教授は「超巨大なブラックホールが存在すると言うことが、最善の帰納的な証拠として考えられる」、又「その質量は太陽の400万倍」と付け加えた。
The study also enabled astronomers to calculate the distance of the earth from the center of the galaxy, now measured to be 27,000 light-years, and enhanced by six times the accuracy to which they were able to measure the positions of stars -- the equivalent of seeing a one euro coin from a distance of 10,000 kilometers.
この研究で、地球から銀河系中心部までの距離は2万7000光年と計算することを可能とし、その精度は1万km先から1ユーロコインを見極める程度に達している。
ブラックホールをウィキペディアで調べますと、下記解説がありました。
現在、ブラックホール自体を直接観測することはまだ成功していないが、周囲の物質の運動やブラックホールに吸い込まれていく物質が出すX線や宇宙ジェットから、その存在が信じられている。
銀河の中心には、太陽質量の10*E6~10*E10倍程度の巨大ブラックホール (super-massive black hole) が存在すると考えられており、超新星爆発後は、太陽質量の10倍~50倍のブラックホールが形成すると考えられている。最近、両者の中間の領域(太陽質量の10*E3程度)のブラックホールの存在をうかがわせる観測結果も報告されており、中間質量ブラックホール (intermediate mass black hole; IMBH) と呼ばれている。
今回計算確認されたブラックホールは太陽換算10*E6倍質量ですから、将に探し続けていた巨大ブラックホールなのでしょうか?
0 件のコメント:
コメントを投稿