安倍首相はある宗教団体の影響を大きく受けていると、週刊誌などでは報じられてはいましたが、大手の新聞・TV既存メディアでは根拠が薄弱なのか報じられることはありませんでした。
本書は、1年間の緻密な調査報告書として、安倍政権の“黒幕”と噂される右派団体・日本会議とは何かと言う疑問に応えてくれています。
「安倍政権の暴走が止まらない。特定秘密保護法、集団的自衛権、安保法制の強行採決、傍若無人な政権運営は留まる処を知らない。
この幼稚さと野蛮さ目立つ自民党の背後には、必ずと言って良いほど、日本会議と日本青年協議会を始めとする「一群の人々」の影があるのだ。
70年安保の時代から、安藤巌、椛島有三、衛藤晟一、百地章、高橋史郎、伊藤哲夫と言った「一群の人々」は、休むことなく運動を続け、今、安倍政権を支えながら、明治憲法復活と言う悲願達成に王手を掛けた。
デモ・陳情・署名・集会・勉強会と言った「民主的な市民運動」をやり続けていたのは、極めて非民主的な思想を持つ人々だったのだ。
このまま行けば、「民主的な市民運動」は日本の民主主義を殺すだろう、何たる皮肉、これでは悲喜劇ではないか!」と告発するのです。
名指しされた椛島有三氏は、6箇所の表現修正が為されなければ名誉毀損と、出版差し止めを求めて提訴、1ヶ所は該当するとして出版差し止めが認められました。
私が拝読した限りでは、全編告発の書でもあり、その1ヶ所は特定出来ませんでした。
「美しい日本の憲法をつくる国民の会」は、新憲法制定を求める1000万人署名をめざす団体で、単純明快な方法で解説する。
会の共同代表3人のうち2人は日本会議の名誉会長や会長。会の事務局長も日本会議事務総長で、その他の役員もほとんど重複している。
日本会議は歴史教科書の採択など個別のテーマごとに別働団体を作り、草の根の運動のような形をとって政治に働きかけ、目的を達成してきたからだ。
彼らが勝負をかける「改憲」では、前述の「国民の会」のほか「新憲法研究会」や「『二十一世紀の日本と憲法』有識者懇談会」(通称「民間憲法臨調」)が作られている。
これらの団体は特段、日本会議系団体であることを隠しもしない。あくまでも別働部隊として、個別にシンポジウムを開催したり署名活動を行ったり、街頭演説を行ったりと実にさまざまなチャンネルで、自分たちの主張を繰り返し展開していると著者は言う。
日曜日, 1月 15, 2017
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