通常の天然ガス田の場合、地下の空間にガスが溜まっているが、シェールガスは深い岩盤のすき間に薄く広く存在するもので、掘り出すのが難しかったのです。
しかし米国で水平に穴を掘り、水と薬品で岩をくだいて押し出す技術が確立し、生産が伸びているとのことです。
シェール(Shale)とは、薄い岩石層が固まった頁岩のことですが、層の隙間には化石燃料も封じ込められる事例が多い様です。
私が、コロラド州のオイル・シェール・プロジェクト開発を進めていた会社Toscoを訪問したのは1980年代初頭のことでしたが、採掘コストが当時の原油価格に対抗出来ず、中止となったことはよく覚えています。
ガス(シェールガス)は液体(オイル・シェール)に比べて、採掘コストが安価に実施出来ると言うことなのでしょうが、地下地盤を破壊し、注入した水と薬品の混合物は環境汚染を引き起こすものでありますので、再利用・処理技術の改善が望まれる処です。
岩盤層に閉じこめられている天然ガス「シェールガス」の開発が世界から注目されている。米国で生産が飛躍的に伸びた為で、世界のエネルギー勢力図を揺るがす可能性もある。
2000年に米国の天然ガスの1%だった産出量は昨年、2割に達した。液化天然ガス(LNG)を輸入する必要はなくなり、ガス価格も押し下げた。天然ガス価格は2008年には12ドル/MMBTUほどだったのが、いまは4ドル未満。原油価格は金融危機後に再上昇したのに、ガスは低いままだ。
全世界のシェールガスの埋蔵量は「3200兆立方フィートで在来型の天然ガスの半分ほど」と言われ、かなり大きい。一方で、採掘に使う薬品による環境汚染などの問題もある。
日本企業では、大手商社が相次いでシェールガス開発への大規模投資に動いている。
住友商事は、昨年末米国でシェールガス開発への投資に踏み切り、今年9月にもさらに米国で権益を得た。2件の総投資額は約1500億円に上る。
三井物産は2月に米国で権益を取得し約1260億円を投資する。
双日も6月、米国の既存鉱区からシェールガスを拡大生産すると発表した。
三菱商事が8月に約360億円投資を発表したカナダのシェールガス事業は、出資比率が5割にのぼり、日本企業の資源エネルギー投資としては異例の高さだ。
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