金曜日, 4月 19, 2019
ハーバード日本史教室-外から見る大切さ
個人や自国の利益ばかりを追求する、新資本主義が世界を吹き荒れています。
中国も共産主義と言う万民庶民を豊かにする教義から逸脱して、新資本主義と変わらない国家資本主義を展開中ですから、何処に居ても安寧の場所はありません。
明治以来の日本の政治経済の発展の歴史を学ぶことで、難局打開出来ないかと、授業やゼミを展開しているのが、知性・知識の殿堂とされるハーバード大学の日本史教室の様で、数々の提言が傾聴に値すると思われるのです。
得てして、自国の良い処ばかり教えて愛国教育を施す。これでは「偽りの誇り」と「実体のない品格(Empty Diginity)」を持つ国民だけになってしまう。こうした動きが日本、米国だけでなく、ヨーロッパ、中国、韓国等に広がっていて、非常に危険な兆候です。
日本には負の歴史に向き合う勇気を持ち、テクノロジー、環境政策の強みを生かし、高齢化社会問題を解決して、世界から更に尊敬される国になって欲しいのです。
明治維新で、坂本龍馬、西郷隆盛は脇役で、大久保利通、木戸孝允が主役、主役の彼等は「西洋と日本のギャップ」に直面し、そのギャップを埋めようと必死に努力する明確な目標があったのですが、現代の日本には明確な目標がありません。
日本の指導者は、江戸時代のサムライの考え方を受け継ぎ、「得た富は国民に分配されるべき」と考えたことで、明治以降、資本主義国家となりましたが、指導者は武士の精神を持ったサムライのままで、貧富の格差がそれ程拡大していないのです。
世界は渋沢栄一に学ぶべきで、彼が理想として掲げていたのは、倫理的な責任感を伴った株主資本主義です。三菱の創業者岩崎弥太郎は個人が利益を追求して独占する資本主義に傾倒していて、渋沢とはしばしば対立しました。
勝者と敗者の格差を助長する経済システムは、人々から支持されず、正当性を失います。貧富の格差は危機的状況で、早く彼の考えに目を向けるべきでした。
日本の経済発展モデルはアジア諸国の模範となったのは、「教育水準を高めれば、社会や経済を良い方向に、短期間に実現可能」と証明してくれたからです。
それには、仏教の影響が大きく、仏陀の信仰順位は1に知識、2に善い行い、3に信仰です。一方キリスト教やイスラム教では、1に信仰として、何より優先されるのです。
仏教国の方が知識獲得に熱心なのは、その為です。
世界に知性と知識を提供し、学校や病院を設立支援する等、既に実践して来たことを拡大し、日本は世界の良き模範となって欲しいのです。
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